『100年視力』

はじめに

この記事は、『100年視力』(深作秀春著、サンマーク出版)を読んで、重要だと感じた箇所を紹介し、その内容について筆者が感じたことや考えたことをまとめたものです。筆者が特に新鮮に感じたり、重要だと感じたりした部分に絞り、トピックごとにまとめました。

最後に、この本をどのような方におすすめしたいかも記載しました。購入を検討される際の参考になれば嬉しいです。

本書の内容について触れるため、一部ネタバレを含む可能性があることをご了承ください。

忙しい人向け:ざっくりわかる500字まとめ

本書は、目の健康を維持するために必要な知識や実践的なケア方法を紹介する一冊です。


著者の深作秀春は、人生100年時代において、視力を長く保つことの重要性を強調し、まずは目の構造やその基本的な働きについて詳しく説明しています。始めに視力低下を防ぐための基礎知識を学ぶ重要性が説かれており、納得しながら読み進められる構成となっています。

本書では、専門的な内容も含まれますが、一般の読者でも理解しやすいよう工夫されており、難しい箇所は読み飛ばしても全体の流れが把握できるように配慮されています。例えば「20-20-20の法則」、頭皮マッサージ、目に優しいサングラスの選び方といった、すぐに取り入れられる実践的なケア方法が数多く紹介されており、日常生活に役立つアドバイスが満載です。

また、糖尿病が目に与える影響や、逆に眼科で糖尿病が発見される可能性など、全身の健康と目の関係についても深掘りされています。医者の意見に耳を傾けながらも、時には自分で情報を調べ、セカンドオピニオンを求め、最適な判断を下すことの重要性が繰り返し強調されています。

視力を守るための具体的な知識と実践法を学べる本として、目の健康に関心のあるすべての人にとって価値ある一冊です。

「20分:20秒:20フィート」の法則とは?

本書で紹介されている目のケア方法の中でも特に実践しやすく、現代人にとって有効なものとして「20分-20秒-20フィート」の法則が挙げられます。

アメリカの眼科学会の通信に「20-20-20」という方法が推奨されていました。これはブルーライトを発するモニターを20分見たら、20秒間、20フィート(約6メートル)以上の遠くをぼんやり見て目を休めましょう、というものです。

本書87ページより

筆者自身も長時間パソコンの画面を見続けることが多く、目の疲れを感じることがしばしばありましたが、実践してみたところ、実際に効果があるように感じられました。

仕事や勉強で長時間画面を見る機会が多い方には、特におすすめできる習慣です。

これはあくまで筆者の個人的な見解ですが、この3つの20、特に20分という数字にこだわる必要はないと思っています。

かつての筆者がそうであったように、そもそも多くの人は忙しい毎日のなかで目を休めようという意識を持つこと自体が難しいのだと思います。そんな中で20分という時間を意識し続けるのは至難の業です。

ですから、この「20分:20秒:20フィート」の法則は目を大事にするための合言葉として覚えておく、程度に楽に考えるのが良いのではないかと思いました。

サングラスは「黒」より「黄色」?

サングラスの選び方に関する章も初めて知ることが多く、ぜひ多くの方にも知っていただきたいので紹介します。

一般的にサングラスといえば黒が定番ですが、著者は紫外線から目を守るためには、黒よりも薄めの色、特に黄色のサングラスが適しているとしています。

黒いサングラスは可視光も吸収してしまうため、光を集めるために瞳孔が開きやすくなり、その結果、かえって紫外線が目に入りやすくなるからです。それに対し黄色系のサングラスであれば、しっかり紫外線を吸収して目を守りつつも、必要以上に視界を遮ることもありません。

筆者自身、今まで特に深く考えずにサングラスを選んでいましたが、この説明を読んでからは、薄めの色のサングラスを選ぶようにしています。

特に日常的にサングラスを使用している方や、屋外の紫外線の強い環境にいることが多い方には、ぜひ一度自分のサングラスを見直してみていただきたいと思います。

具体的な目のケアの方法

本書では、「積極的休養」メソッドとして、5つの目のケア方法が紹介されていますが、その中で筆者が特に使えると感じたもの2つに絞って紹介します。

どちらの方法も目に強い刺激を与えないことと、血行を改善することに終始していて、本当にこれだけで効果があるのかと思われるかもしれません。

しかし著者によると、逆にこれら以上のケアはないし、むしろそれ以上なにもしてはいけないそうです。というのも、目は大変繊細で、目をこする癖が原因で障害や病気になってしまうほどだからです。

ですから、巷で流行りの目の筋肉を鍛える運動などはNG。また、目を洗うことすら避けるべきだそうです。理由は、外界から目を保護する役目がある涙もろとも洗い流してしまうから。洗浄液ですら、完全に無菌ではないので使わないほうが良いとのことです。

いかに目が繊細で、だからこそ血行の改善という間接的な方法が我々にできる最善のケア方法だということを理解していただけたのではないでしょうか。

本書でも繰り返し登場した合言葉があります。それは、「目は豆腐のように扱う」です。

では、以上を踏まえて、具体的なケアを見ていきましょう。

なお、見出しは本書で紹介されているメソッド名を変えずにそのまま採用しています。

ほっこり温湿布

目が疲れたと感じた時にいつでも簡単にできるケア方法です。

手順は簡単。電子レンジや湯舟のお湯で温めた濡れタオルを眉の上にのせ、5分程度リラックスするだけです。

目の周囲を温めることで血行を良くし、緊張した筋肉をほぐす効果があるそうです。

ぐいぐい頭ほぐし

目を酷使したあとのケアとしておすすめされている方法です。筆者も実は以前からやっている方法で、その効果は確かだと感じています。

両手で頭を包み込むようにつかみ、指先を小さく動かしながら、まんべんなく、力を入れすぎないようにして頭皮をもみます。

目の疲労、頭皮の血行不良、肩こり、首こりなどは連動しています。ですから、頭皮をほぐして血行を改善することで間接的に目の疲労をとることができるということです。

目と糖尿病の関わり

糖尿病と目の健康の密接な関係についても、本書で詳しく述べられています。

糖尿病の初期症状は目に現れるケースが多く、失明に至るリスクもあります。また、眼科での検査によって糖尿病が発見されることもあり、目が全身の健康を反映する重要な部位であることがわかります。

著者はまた、内科による糖尿病治療が最適とは限らないとも述べています。内科医によっては、血糖値にのみ注目し、血糖値の急激な変動による血管へのダメージを十分に考慮しないということもあるからだそうです。

結局のところ本書では、食事や運動による自然な治療方法が、糖尿病の治療において最も望ましいとされています。

筆者としても、糖尿病が目に与える影響についてはあまり意識していなかったため、この点については特に驚きました。医者が直接見ることができる唯一の臓器である目に関する検査を受けることが、全身の健康管理にも繋がるという視点は新鮮であり、今後の生活に取り入れていきたいと感じました。

まとめ

この本をおすすめしたいのはこんな人

  • 仕事や勉強で長時間モニターを見ていることが多い
  • ふとした時に目の疲れを感じる
  • 目をケアしたい気持ちはあるが、正しい方法がわからない
  • 何歳になってもよく見える目を維持したい

以上のどれか一つにでも当てはまる方には、本書を読むことをおすすめします。

おわりに

この記事では『100年視力』を読んで、筆者が新しく学んだことを中心に紹介しました。

目が大切だということはわかっているけど、何が目にとって良いことで、何が悪いことなのか、どのようにケアすればよいのかわからない。だから忙しさにかまけて放置している。

この記事が、そんな状態からひとりでも多くの人が抜け出す手助けになればと思います。

拙い文章でしたが、ここまで読んでくださりありがとうございました。

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